高齢期の食生活と低栄養の予防

高齢者の食生活における注意点




高齢者の食生活における注意点
・高齢期には食が細くなりがちですが、食欲がないからと欠食するのは避けましょう。

・低栄養状態は老化を加速させます。どうしても食欲のないときは、おかずを中心に食べ、ご飯を残すようにしましょう。

・肉や油脂類をむやみに控えると体が低栄養状態になるのでよくありません。肉や良質な動物性たんぱく質を適度に摂取しましょう。

・牛乳をよく飲む習慣がある高齢者ほど、加齢に伴う認知機能の低下を予防できるという結果も出ています。


高齢者が肉とかの油脂類を食べて大丈夫ですか?
中年期ぐらいの年代までは、肥満など血清コレステロールの増加が健康を害する危険因子となっています。そのことから、コレステロールはとにかく体に悪いと認識されていますが、高齢者の場合はその逆です。血清コレステロールが低下すると、男性の場合は抑うつ傾向を引き起す原因にもなり、女性では値の低い人から早く亡くなります(75歳以上)。高齢期は血清コレステロールが低下しないようにすることが重要です。
バランスのよい食事

栄養のバランスをとるためには、野菜・肉・魚など、さまざまな種類の食品をまんべんなくとることが大切です。



以上のことを踏まえ、東京都老人総合研究所から低栄養予防のための食生活指針が出ているので、参考にしてみてはいかがでしょうか。
低栄養予防のための食生活指針
1.三食のバランスをよくとり、欠食は絶対に避ける。
2. 動物性たんぱく質を十分に摂取する。
3. 魚と肉の摂取は1:1程度の割合にする。
4. 肉は、さまざまな種類を摂取し、かたよらないようにする。
5. 油脂類の摂取が不足しないようにする。
6. 牛乳は、毎日200ml以上飲むようにする。
7. 野菜は、緑黄色野菜、根野菜など豊富な種類を毎日食べる。火を通して摂取量を 確保する。
8. 食欲がないときは、とくにおかずを先に食べ、ご飯を残す。
9. 食材の調理法や保存法を習熟する。
10. 酢、香辛料、香り野菜を十分に取り入れる。
11. 調味料を上手に使い、おいしく食べる。
12. 和風、中華、洋風とさまざまな料理を取り入れる。
13. 会食の機会を豊富に作る。
14. かむ力を維持するために義歯は定期的に点検を受ける。
15. 健康情報を積極的に取り入れる。



ナビゲーション