若年性認知症~認知症は高齢者だけの病気ではない

若年性認知症



65歳未満で発症する若年性認知症について
若年性認知症とは、18歳以上、65歳未満で発症する認知症のことを言います。例えば、アルツハイマー病が70歳で発症すれば老年発症型アルツハイマー病と言い、60歳で発症すれば若年発症型アルツハイマー病と呼びます。両者の間に病理学的な違いはありません。



厚生労働省の調査によると、全国における若年性認知症者数は約37,800人。推定発症年齢の平均は51.3±9.8歳(男性51.1±9.8歳、女性51.6±9.6歳)

18-64歳人口における人口10万人当たり若年性認知症者数は、47.6人(95%信頼区間45.5-49.7)であり、男性57.8人、女性36.7人と男性が多かった。


若年性認知症 基礎疾患の内訳
若年性認知症の基礎疾患の内訳は、脳血管性認知症39.8%、アルツハイマー病25.4%、頭部外傷後遺症7.7%、前頭側頭葉変性症3.7%、アルコール性認知症3.5%、レビー小体型認知症3.0%、その他17%となっている。

若年性認知症 基礎疾患の内訳グラフ
厚生労働省の資料から作成


最初に家族が気づいた症状は
もの忘れ(50.0%)、行動の変化(28.0%)、性格の変化(12.0%)、言語障害(10.0%)の順だった。


今後の課題
若年性認知症は、突然働き盛りの人を襲うので発症後7割の人が収入が減り、介護する家族の約6割が抑うつ状態になっているという調査結果があります。本人や家族の生活など、今後、社会で取り組まなければならない問題と言えます。



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