概日リズム睡眠障害

概日リズム睡眠障害の治療・対策など



概日リズム(circadian rhythm)とは
概日(がいじつ)リズムとは、生物体に本来そなわっている、おおむね1日を単位とする生命現象のリズムのことです。(広辞苑)
概日リズム


概日リズム睡眠障害とは
私たちの体には体内時計というものがあり、睡眠や覚醒、体温の変化、自律神経系、内分泌ホルモン系、免疫・代謝系が、ほぼ24時間で調整されています。このリズムが乱れることで起こる睡眠の障害を、概日リズム睡眠障害といいます。

概日リズム睡眠障害の分類
概日リズム睡眠障害は、外因性内因性に大きく分類されます。

外因性概日リズム睡眠障害
・時差症候群(時差ぼけ)
・交代勤務睡眠障害

内因性概日リズム睡眠障害
・睡眠相後退症候群
・非24時間睡眠覚醒症候群
・睡眠相前進症候群
・不規則型睡眠覚醒パターン

内因性概日リズム睡眠障害の睡眠イメージ図
内因性概日リズム睡眠障害の睡眠イメージ図

睡眠相後退症候群
明け方まで眠くならず、昼前後になるまで起きられない。若者に多い。

非24時間睡眠覚醒症候群
寝る時刻と起きる時刻が毎日30~60分ずつ遅れていく。高度の視覚障害者で比較的多く報告されており、光による体内時計の同調が行われないことが原因であると考えられている。

睡眠相前進症候群
夕方ごろから眠くなり、深夜~早朝に目が覚めてしまう。高齢者に多い。加齢に伴う生体リズムの周期の短縮が関与していると考えられている。睡眠相前進症候群は遺伝性が強く、家系内で多発するという調査もある。

不規則型睡眠覚醒パターン
認知症などの病気の高齢者に多く見られる。昼夜問わず、不規則に睡眠と覚醒を繰り返す。


内因性概日リズム睡眠障害の治療法
概日リズム睡眠障害は、適切な治療を受ければ大半は治ります。治療法としては、光を浴びて体内リズムを動かす高照度光療法と薬物療法があります。

睡眠相前進症候群は、夜の高照度光療法が有効とされています。

睡眠相後退症候群は、朝の高照度光療法、または夜のメラトニン投与など。

(朝に光を浴びると体内リズムを前に動かす作用があり、夜に光を浴びると体内リズムを後ろに動かす作用がある)

非24時間睡眠覚醒症候群、不規則型睡眠覚醒パターンにも、高照度光療法やメラトニン投与が有効です。ただし、認知症にともなう睡眠障害に有効な薬物療法はまだ見つかっていません。その場合、認知症治療薬(コリンエステラーゼ阻害薬)の午後以降の服用を避けたり、規則正しい生活、就寝環境を整えるなどの対処療法になります。


外因性概日リズム睡眠障害への対策
時差症候群(時差ぼけ)は、5時間以上時差のある国を飛行機で移動したときに、体内時計がずれてしまうために起こるものです。西向きの飛行より、早寝早起きとなる東向きの飛行の方が症状が強く出るとされています。対策としては、飛行機に乗る前に現地時間に時計を合わせ、現地時間が夜なら飛行機の中で読書や映画など見ないで寝るようにする。日中に到着した場合は、疲れているからと言って寝てしまわないで、太陽の光をしっかり浴びましょう。対応が難しい場合は、睡眠薬の助けを借りても問題ありません。
飛行機
交代勤務睡眠障害の対策としては、夜勤明けに帰宅する時は、サングラスなどをかけ、なるべく強い光を見ないようにし、寝室には遮光や防音機能のあるカーテンなどをしましょう。交代勤務は、日勤→準夜勤→深夜勤の順にシフトを組むと、体内リズムを同調させやすいことが分かっています。これは人間が約25時間の体内リズムを持っているので、前にずらすより、後ろにずらしていくほうが対応しやすいからです。



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