介護休業制度の利用方法

介護休業制度とは



安易に会社を辞めない
40歳以上の方が離職してしまうと、再就職が大変なのは前述した通りなので、まずは会社を辞めないですむ道を考えましょう。


介護休業制度を利用
家族の介護が必要になった場合は、会社に介護休業を申請することができます。介護休業制度は法律に規定された制度でなので、事業主は要件を満たしている労働者から介護休業申出があったときは、その介護休業の申し出を拒むことができません。会社の規模は関係ありません。

要件を満たした介護休業の申出により労働者の労務提供義務は消滅し、事業の繁忙や経営上の理由等により事業主が労働者の休業を妨げることはできません。(育児・介護休業法第12条第1項、第2項)

介護休業制度の対象者は? 
要介護状態にある対象家族を介護する男女労働者です。「要介護状態」とは、負傷、疾病又は身体上若しくは精神上の障害により、2週間以上の期間にわたり常時介護を必要とする状態をいい、「対象家族」とは配偶者、父母、子、配偶者の父母並びに労働者が同居しかつ扶養している祖父母、兄弟姉妹及び孫をいいます。

非正規社員ですが介護休業制度を利用できますか?
期間の定めのない雇用契約で働いている場合は、非正規社員であっても介護休業制度を利用できます。雇用期間の定めがあっても、同一の事業主に引き続き1年以上雇用されており、介護休業開始予定日から93日を超えて引き続き雇用されることが見込まれる場合は取得出来ます。

介護休業を利用できない人は? 
日々雇用者は、介護休業が取得できる対象労働者から除かれます。 また、入社1年未満の労働者、休業の申出日から93日以内に雇用関係が終了する労働者、1週間の所定労働日数が2日以下の労働者は労使協定で対象外にできるとされています。

介護休業の期間は? 
対象家族1人につき、通算して93日以内の期間です。

休業中の賃金はどうなるの? 
無給か有給かは、労使間の取り決めにより異なります。無給の場合または一定額以上賃金が減額される場合には、雇用保険から「介護休業給付金」が支給されます。


介護休業は複数回利用できますか?
要介護状態から回復した対象家族が、再び要介護状態に至った場合に利用できます。3回目以降も同様です。但し対象家族1人当たりの取得日数の上限は、通算して93日までです。


事業主が禁止されていること(不利益取扱いの禁止 法第10条、第16条、第16条の4)

・期間を定めて雇用される者について、契約の更新をしないこと。

・あらかじめ契約の更新回数の上限が明示されている場合に、当該回数を引き下げること。

・退職又は正社員を非正規社員とするような労働契約内容の変更の強要を行うこと。

・自宅待機を命ずること。

・降格させること。

・減給をし、又は賞与等において不利益な算定を行うこと。

・不利益な配置の変更を行うこと。

・就業環境を害すること。

勤務時間の短縮、残業や深夜労働の制限もある
介護休業法には、この他にも勤務時間の短縮、残業や深夜労働の制限もあるので、それらも合わせて利用することができます。

この法律はあくまで企業が順守する最低基準を定めたものです。育児や介護に理解のある会社は、これ以上の基準が設けられていることもあるので調べてみましょう。ただ、そのような恵まれた会社に勤めている人はごく一部で、多くは介護休業制度の利用を躊躇せざる得ない環境で働いている人が大多数でしょう。


申請するときの注意点
仕事の引き継ぎ介護休業を会社に申請するにあたり注意することは、仕事の引き継ぎ、問題が起きた時の連絡方法、休業期間の予定、復帰後の仕事内容などについて、上司や同僚とよく話し合うことです。これは法律で定められた当然の権利だからと言った態度で申請し、さっさと休業に入ってしまうと復帰後に会社に居づらくなってしまいます。

では、実際に介護休業制度の利用者はどの位いるのかというと、2012年の調査によると全国の労働者で0.06%の人しか申請していないのが現状です。自分の出世、同僚への気遣いなど、取りたくても躊躇してしまう人が多いことが分かります。介護休業を申請する、しないは貴方の自由ですが、いきなり会社を辞めるという選択をするよりは、試して見て欲しいのです。



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