三大認知症の違い
アルツハイマー型認知症
認知症の原因疾患で最多なのがアルツハイマー病。全体の約5割を占めます。
・好発年齢:70歳前後。
・性差:女性に多い。
・発症と進み方:緩やかに発症。症状は固定的にゆっくり進む。
・症状:物忘れを自覚しない。記銘障害(新しく体験したことを覚えられない)がみられる。外界に対する注意力が低下し、症状が進むと、妄想、錯乱、徘徊などがみられる。
・物忘れ:物忘れの自覚がない。
・人格面:人格が変わることがある。
・画像診断:脳の萎縮が分かる。
脳血管性認知症
脳血管障害は全体の約2割を占めます。
・好発年齢:50歳~。
・性差:男性に多い。
・発症と進み方:急性の発症。症状は不均一な状態で階段状に進む。
・症状:初期にめまいや手足のしびれ。いわゆる、まだらボケ(記憶障害は進んでいるが、計算や理解力は正常であるなど症状が不均一な状態)となる。症状が進むと、せん妄や被害妄想などがみられる。
・物忘れ:初期は物忘れを自覚している。
・人格面:人格は保たれやすい。
・画像診断:梗塞巣などが分かる。
レビー小体型認知症
レビー小体型は全体の約2割を占めます。
・好発年齢:70歳前後だが若年層にもみられる。
・性差:男性に多い。
・発症と進み方:症状は不均一な状態で階段状に進む。
・症状:初期に幻覚、幻視、妄想が出るのが特徴。体が硬くなる。動作が遅くなる。手のふるえ。パーキンソン病症状がみられる。
・物忘れ:初期は物忘れを自覚している。
・人格面:人格は保たれやすい。
・画像診断:脳の萎縮はアルツハイマーに比べ少ない。