寝たきりの予防法
寝たきりの原因
高齢者がケガ(骨折)や病気がきっかけとなり、安静にしている間に筋力が落ちてしまい、そのまま寝たきりになってしまうことがあります。病院は入院中からリハビリをやってくれますが、本人も再びケガをする恐怖から意欲を持てなかったり、家族もとにかく安静第一と言うことで、過保護にし過ぎて、それが「寝たきり」を作ってしまうこともあります。
手厚い介護=優しさではありません。寝たきりは介護する側によって作られることもあるので注意しましょう。
《寝たきりゼロへの10か条》
第1条 脳卒中と骨折予防、寝たきりゼロへの第一歩
骨折と脳卒中は寝たきりの原因となる疾患で高い比率となっています。寝たきりを防ぐには、脳卒中と骨折の予防が基本。
第2条 寝たきりは寝かせきりから作られる、過度の安静逆効果
過度に心配し、寝かせきりは逆効果。適度に体を動かすことも大切です。
第3条 リハビリは早期開始が効果的、始めようベッドの上から訓練を
これは状況にもよりますが、リハビリを早く始めるほど効果的なのはたしかです。無理せず少しずつでも始めましょう。
第4条 くらしの中でのリハビリは食事と排泄、着替えから
日常生活での基本的な動作は、リハビリになります。
第5条 朝起きて先ずは着替えて身だしなみ、寝・食分けて生活にメリとハリ
毎日の生活リズムを大切にし、身だしなみをきちんとすれば、気持ちにハリが生まれます。
第6条 「手は出しすぎず目は離さず」が介護の基本、自立の気持ちを大切に
手の出し過ぎはお年寄りの自立心を損ないます。上手くできなかったり、時間がかかっても、自分でする努力を大切に。
第7条 ベッドから移ろう移そう車イス、行動広げる機器の活用
介護機器や介護用品を活用して、行動範囲を拡げましょう。
第8条 手すりつけ段差をなくし住みやすく、アイデア生かした住まいの改善
安全面に配慮したバリアフリーの環境を整えましょう。
第9条 家庭でも社会でもよろこび見つけ、みんなで防ごう閉じこもり
家に閉じこもり何もしない生活が続くと、肉体的にも精神的にもよくありません。負担の少ないボランティア活動や、家庭内でも無理のない範囲で役割を担ってもららい、高齢者の精神的な居場所を確保しましょう。
第10条 進んで利用機能訓練、デイ・サービス、寝たきりなくす人の和、地域の輪
デイ・サービスの機能訓練などを積極的に利用しましょう。また地域ぐるみの活動など、社会環境の整備も重要です。
1991.厚生省「寝たきりゼロへの10か条」